Derek and the Dominos – Layla and Other Assorted Love Songs
(邦題)デレク・アンド・ザ・ドミノス『いとしのレイラ 』
(1970年作品)
収録曲:
01. I Looked Away
02. Bell Bottom Blues
03. Keep On Growing
04. Nobody Knows You When You’re Down and Out
05. I Am Yours
06. Anyday
07. Key to the Highway
08. Tell the Truth
09. Why Does Love Got to Be So Sad?
10. Have You Ever Loved a Woman
11. Little Wing
12. It’s Too Late
13. Layla
14. Thorn Tree in the Garden
いとしのレイラ
エリック・クラプトンの最高傑作ともいわれるアルバム…
それが『いとしのレイラ』である。
クラプトン初のソロアルバムの後に、バンド Derek and the Dominos のアルバムとして発表された。
このアルバムは、スライドギターの名手デュアン・オールマンがゲストとして参加し、多くの曲でギターを披露している。
そして、最大のハイライトであるのは「Layla」であろう!
その曲に込められた想いとは?
ちなみにこのアルバムは、クラプトンのターニング・ポイントの時期に制作された。音楽性やギタースタイルの面などにおいて。
それが原因かどうかは定かではないが、アメリカに渡りアメリカンロック系になりつつあったクラプトンに対し、当時のイギリスでの評価は決して高くはなかったようだ。
しかし、時を経て今や「銘盤」ともいえる作品である!
それでは…
Derek and the Dominos の唯一のスタジオアルバム
Layla and Other Assorted Love Songs
についてレビューしていこう。
レビュー
「レイラ」を象徴するかのような「花束を持つ少女」が描かれたアルバムジャケット。
タイトルもバンド名も表記されていないが、むしろそれが魅力的である。
I Looked Away で幕を開ける。
コーラスや各パートのアレンジも素晴らしい、一曲目にふさわしい軽快な曲だ。
そして、ミディアムテンポの「Bell Bottom Blues」、ノリのある「Keep On Growing」、と流れていく。
アメリカンロックを感じさせる音楽性であるが…
ここで4曲目のブルースナンバー「Nobody Knows You When You’re Down and Out」である。
泣きのギターを堪能出来る!もちろん、ヴォーカルも感情的で素晴らしい。
ボサノバのリズムが印象的な「I Am Yours」、デュアン・オールマンのスライドギターが活きている「Anyday」。
もう、ここまで聴けばお分かりいただけるであろうが、このアルバムはアメリカンロックとブルースを基本としながらもクラプトンを中心にオリジナリティあふれる曲で構成されている。
アルバムはカバー曲を交えながらさらに進行していくのだが…
「Little Wing」、ジミ・ヘンドリックスのカバーである!
クラプトン流の大胆なアレンジとなっている。
そして…
クライマックスはもちろん「Layla」である。
感情の爆発ともいえるイントロ!しかもサビの裏で奏でられてるギターのメロディが切ない…!
クラプトンの「苦悩」「悲痛」さえも感じ取れるのではないだろうか?
なぜなら、この「Layla」という曲は、友人であるジョージ・ハリスンの妻ボイドへの叶わぬ恋を歌ったものであったからだ。
ラヴソングではあるが、美しいだけではない「苦悩」すら伝わってくる名曲である。
このアルバムを聴き終えた印象としては「素晴らしい完成度」なのだ。
誤解をおそれずに正直言わせてもらおう。
「Layla」という曲を聴きたくてクラプトンのベストアルバムを買う人は多いが、このアルバムを買う人は少ないであろう。
それほど、クラプトン=レイラというイメージが定着しているのかもしれないが…
アルバム、Layla and Other Assorted Love Songs は素晴らしい作品なのである!
そして、このアルバムのもうひとつのハイライトはクラプトンとオールマンのギターの共演!
その意味でも必聴であろう。色々なタイプの曲で繰り広げられる高次元の彼らのギタープレイが心地よく響いている。
もしも、あなたが「Layla」という曲を聴いてみたいのなら…
デレク・アンド・ザ・ドミノス『いとしのレイラ 』
おススメしよう!
エリック・クラプトン
エリック・クラプトン公式サイト
Eric Clapton’s official website
公式Youtubeチャンネルより
クラプトンのライヴで定番となっているアコースティックバージョンの「Layla」だ。