Deep Purple – Machine Head
(邦題)ディープ・パープル『マシン・ヘッド』
(1972年作品)
収録曲:
01. Highway Star
02. Maybe I’m a Leo
03. Pictures of Home
04. Never Before
05. Smoke on the Water
06. Lazy
07. Space Truckin’
第二期ディープ・パープルが確立された作品!
『イン・ロック』、『ファイアボール』、とディープ・パープルのハードロック路線は彼らを成功へと彼らを導いていった。
そして、それらに続く本作『マシン・ヘッド』はさらなる飛躍を目指して制作されることになるのだ。
一般的にはディープ・パープルの「代表作」として紹介されることが多い『マシン・ヘッド』であるが、その一方では『イン・ロック』こそがハードロックとしてのパープルを体現しているともいわれている。それに加えて、この後にリリースされるライヴアルバムの銘盤『Live in Japan』の圧倒的なサウンドにより、代表作ともいわれながらも地味な印象といったイメージであろうか?
色々な評価と賛否両論あるにせよ、しかし第二期ディープ・パープルの代表曲ともいえる「Highway Star」「Smoke on the Water」はこのアルバムに収録されている。
今一度このアルバムの魅力を探ってみようではないか?
では、
Deep Purple 「第二期」の代表作
Machine Head
についてレビューしていこう。
レビュー
格調高い「DEEP PURPLE」の文字、そして歪んだメンバー写真のジャケットデザインである。
裏ジャケはベースのヘッド部分のペグ部分、いわゆる「マシンヘッド」の写真…
「Highway Star」でアルバムは幕を開ける。一曲目にふさわしいストレートなハードロック・ナンバーであるが、アルバムがリリースされる前に「ライヴでの一曲目で演奏するだろう」とメンバーが言っていたようだ。実際、「第二期」ディープ・パープルのライヴの一曲目を象徴する名曲だ。
そのタイトルが示すようにスピード感あふれる曲であり、クラシカルなコード進行で繰り広げていくジョン・ロードのオルガンソロとリッチーのギターソロも素晴らしい…
しかしそれ以上に、後の『Live in Japan』での神がかったような凄まじい演奏となるのはご周知のとおりであろう。
二曲目「Maybe I’m a Leo」、ミディアムテンポのブルージー感漂うハードロックである。
三曲目「Pictures of Home」、三連リズムによるアップテンポのハードロック。
そして、四曲目「Never Before」、ロックンロールな雰囲気のハードロック、中間部分での展開もあるがシンプルなナンバーである。
と、ここまで聴いていただければお分かりいただけるかもしれないが…
ハードロックとしてのエナジー面とサウンド面においては『イン・ロック』や『ファイアボール』に比べ、どことなく大人しい感じに聴こえよう。
しかし、楽曲面の完成度は確実に進化しているのが感じとれる。
そしてアルバムは後半部分へ…
五曲目「Smoke on the Water」、彼らの代名詞ともいえる名曲であろう。印象的なギターリフにズッシリとしたリズム!それに加えて、レコーディング現場におけるアクシデントさえも歌詞にしてドキュメンタリータッチで描かれる歌詞はあまりにも有名である。
六曲目「Lazy」、ブルージーなインストナンバーと思いきや、いきなり展開!ヴォーカルがのっていき、そしてディープ・パープルならでは世界となっていくナンバー。
そしてラスト「Space Truckin’」、ミディアムテンポのハードロックで『マシン・ヘッド』は幕を閉じる。
聴き終えての感想を正直に述べさせていただこう。
一般的にディープ・パープルの「代表作」といわれている本作『マシン・ヘッド』であるが…
事実、完成度の高い作品である。
しかし!
ハードロックとしてのディープ・パープルを知りたければ『イン・ロック』をまず聴け!
「Highway Star」を聴きたいのなら『Live in Japan』を買え!
といった感じであろうか?
しかしながら、このアルバム『マシン・ヘッド』には魅力があるのである。
それは何か?
格調高いともいえる「完成度」であろうか?
しかもその完成度があったからこそ、奇跡のライヴアルバムといえる『Live in Japan』が生まれることになるのだから…
まさに「第二期ディープ・パープル」が確立された記念すべき作品であろう!
ディープ・パープル
公式サイト
http://www.deeppurple.com/