ABBA – ABBA
(邦題)アバ『アバ』
(1975年作品)
収録曲:
01. Mamma Mia
02. Hey, Hey Helen
03. Tropical Loveland
04. SOS
05. Man in the Middle
06. Bang-A-Boomerang
07. I Do, I Do, I Do, I Do, I Do
08. Rock Me
09. Intermezzo No. 1
10. I’ve Been Waiting for You
11. So Long
初期ABBAの金字塔的作品!
1974年、「Waterloo」がその年のユーロ・ビジョン・コンテストのグランプリ曲となり、セカンドアルバム『恋のウォータールー』をリリースしたABBAであったが…
その後にリリースされたシングル曲に関しては芳しくなかったようである。
しかし…
そのような状況の中、起死回生ともいえる名曲「SOS」が誕生する。
そしてリリースされたアルバムが、バンド名をタイトルにした本作『ABBA』である。
ここからABBAの快進撃が始まるのだ!
では、
ABBA サードアルバム
ABBA
についてレビューしていこう。
レビュー
一曲目「Mamma Mia」でアルバムは幕を開ける。
マイナー感とメジャー感がミックスされたような独特なポップナンバーである。ABBAならではの世界を堪能できる初期の名曲であろう!
二曲目「Hey, Hey Helen」、ハードロック風ともいえるリズムと歪んだギターであるが、ポップなメロディが印象的なナンバーだ。
三曲目「Tropical Loveland」、独特なリズムながら王道ポップを感じさせる曲である。
四曲目「SOS」、マイナー・キーのAメロとメジャー・キーのサビの展開が素晴らしい、ポップスのお手本ともいえる曲であろう。それに加えてベニーのキーボードもこの曲の魅力を引き出している!
五曲目「Man in the Middle」、どことなくブルースの香りが漂う、渋いロック風ポップナンバー。
六曲目「Bang-A-Boomerang」、モータウン風リズムにABBAの個性がのっていく…
そしてアルバムは後半部分へ。
七曲目「 I Do, I Do, I Do, I Do, I Do」、サックスをフィーチャーした古き良きアメリカン・ミュージックを彷彿とさせるような曲である。しかし、ヴォーカルはABBAならでは世界を感じさせてくれる。
八曲目「Rock Me」、ロック感あふれる曲である。しかし、あくまでもポップとしてアレンジ&完成させているのがABBAならでは!
九曲目「Intermezzo No. 1」、インストナンバーである。どことなくベートーベンの「第九」を感じさせるようなフレーズもあるが、ABBAというポップ・グループの音楽性における懐の深さを感じとれるのではなかろうか?
十曲目「I’ve Been Waiting for You」、ポップバラードの王道ともいえるナンバーであろうか?ストリングスとアコースティックギターによるバッキング、そしてバラードはバラードでも暗くないメロディーがこれまた素晴らしい。
11曲目「So Long」、シャッフル・ビートのロックナンバー。いや、ロックを演奏するABBAである!なぜなら彼らのサウンドはアバ・サウンドそのものなのだから…
以上、ABBAのサードアルバムを聴き終えて…
ここにABBAという偉大なるポップ・グループのスタイルが確立されたような印象である。
さまざまなジャンルを自分たちの個性で遺憾なく表現しているからこそ、この作品は初期の代表作として輝き続けているのではなかろうか?
いうまでもないが…
この作品から先、彼らは世界的に飛躍してポップ界の頂点へと昇りつめていく。
もしも、あなたがABBAという偉大なるポップ・グループに興味があるのならこのアルバムから入っても良いかもしれない。
なぜなら、この作品はABBAを世界に知らしめた彼らの初期の金字塔的作品なのだから!
ABBA(アバ)
公式サイト
https://abbasite.com/