Deep Purple – Come Taste the Band

(邦題)ディープ・パープル『カム・テイスト・ザ・バンド』

(1975年作品)

収録曲:

01. Comin’ Home

02. Lady Luck

03. Gettin’ Tighter

04. Dealer

05. I Need Love

06. Drifter

07. Love Child

08. This Time Around/Owed to ‘G’

09. You Keep on Moving




70年代パープル最後の作品

リッチー・ブラックモアの脱退、そして新たなるギタリストとしてトミー・ボーリンが加入しての「第四期」ディープ・パープルとなるのだが…

本作品『カム・テイスト・ザ・バンド』をもってディープ・パープルは解散となる。

 

前作『嵐の使者』において、カヴァデールとヒューズの個性がバンドのカラーを変えてしまうくらいに強烈であったが、はたして本作はどのような変化が訪れているのであろうか?

ジョン・ロードのこのアルバムに対する評価さえ低いともいわれているが…

今一度、じっくりと聴いてみようではないか?「第四期」のサウンドを。

 

では、

Deep Purple ラストアルバム

Come Taste the Band

についてレビューしていこう。

 

レビュー

ワイングラスに写るメンバーたちのアルバムジャケットである…

「第四期」ディープ・パープルのラインナップは、

デイヴィッド・カヴァデール(ヴォーカル)

トミー・ボーリン(ギター、ヴォーカル)

ジョン・ロード(キーボード)

グレン・ヒューズ(ベース、ヴォーカル)

イアン・ペイス(ドラム)

 

一曲目「Comin’ Home」でアルバムは幕を開ける。

ストレートかつスマートな印象のハードロック・ナンバーだ。カヴァデールの力強いヴォーカル、ジョン・ロードのサウンドエフェクトを活かしたキーボード、そしてボーリンの勢いのあるギター・プレイ、一曲目にふさわしい曲であろう。

二曲目「Lady Luck」、自然な感じでそのサウンドは受け継がれていく…

トミー・ボーリンのギターがカヴァデールの歌に溶け込んでいるような素晴らしいサウンドである。

三曲目「Gettin’ Tighter」、ファンキーなヴォーカルとキレのあるギターカッティング!心地よいグルーヴを感じさせてくれる。

四曲目「Dealer」、まさにカヴァデールとボーリンの魅力が感じとれるようなグルーヴィー感あふれる曲だ。

五曲目「I Need Love」、さらにボーリンの魅力が展開されていくファンキーな曲であろう。リッチーに負けないくらいに素晴らしいプレイを聴かせてくれる…!

 

と、ここまで聴いての印象は「心地よいグルーヴと素晴らしいサウンド」である。

新たに加入したトミー・ボーリンのギタープレイは「第四期」ディープ・パープルとして驚くべきほど溶け込んでいるのだ!

しかし…

「これはディープ・パープルの作品なのか?」

とも思えるのも事実であろう。

 

そしてアルバムは後半部分へ…

六曲目「Drifter」、さらにカヴァデールとボーリンの色が展開されていく。それにしても、ボーリンのボトルネック奏法もリッチーに負けないくらいくらいに素晴らしい。

七曲目「Love Child」、ブルージーに歌いあげるカヴァデールが印象的なミディアムテンポのナンバーである。

八曲目「This Time Around/Owed to ‘G’」、グレン・ヒューズの美しいヴォーカルとトミー・ボーリンのギターソロが印象的なドラマティックなナンバーである。しかしドラマティックと言ってもハードロックでないジャジーなさらりとした雰囲気ともいえようか?

ラストは「You Keep on Moving」、ツインヴォーカルがフィーチャーされたスローナンバー。

そして、アルバムは静かに幕を閉じる…

 

アルバムを聴き終えての感想を述べさせていただこう。

完成度の高い素晴らしい作品である!

リッチー・ブラックモアの後釜で加入したトミー・ボーリンであるが、本作『カム・テイスト・ザ・バンド』においてリッチーに負けないくらい素晴らしいプレイを聴かせている。

それ以上に素晴らしいのは、前作『嵐の使者』で感じ取れたアンバランスさを克服したかのような統一感。カヴァデールとヒューズによる音楽性が遺憾なく発揮された点であろうか?

しかしながら…

「もはやディープ・パープルではない」というのも事実である。

これまでにないくらいにジョン・ロードのキーボードが陰に隠れてしまっている点からもお分かりいただけるであろうか?

 

最後に一言コメント。

もしもあなたが「ハードロック・バンドのディープ・パープル」を知りたければ、このアルバムは聴くな!

そのような作品なのである。

最後に聴くべし!

なぜなら、このアルバムの魅力は前作『嵐の使者』と同じく、パープル・ファンにとっての「新しい発見、新たなる魅力」が詰め込まれた「隠れた名作」だから…

その意味でパープル・ファンにとっては必聴アルバムであろう!

そして…

このアルバムをもってディープ・パープルは解散となるが、80年代に再結成され今に至っているのはご周知のとおりであろう。

まさにディープ・パープルはハードロック界を越えたレジェンドである…

ディープ・パープル

公式サイト
http://www.deeppurple.com/